学生コラム

バリアがなくなると生きることが楽しくなる

毎週金曜夜9時からNHKで放映されている「バリバラ」という番組をご存じだろうか?

バリアフリーバラエティーとして、恋愛、仕事、スポーツ、アートなど日常生活のあらゆるジャンルについて取り扱っており、これまでタブー視されていた障がい者の性やお笑いにも切り込んでいる。

私は、16日放送を初めて視聴したが、その時のテーマが「食」についてであった。その中でも印象的だったのが、視覚に障害がある方が回転ずしに行って、好きなネタを食べるのが夢であると語っている場面だ。

私たちは当たり前に好きなものを選んで食べることができるが、彼らにとってはその当たり前ができない。ましてや、全国展開されている回転ずしチェーン店など、視覚障がい者を配慮したつくりになっているわけがない。

テレビでは実際に回転ずしに出向き、横にヘルパーさんについてもらって食べていたが、「おいしい」と感じにくいという意見がだされた。

その後、回ってくるお皿に視覚障がい者が触れると、丁寧かつ視覚的にとらえたネタの説明が始まるという機能が付いた。それから彼らは補助なく自分の好きなものを自分で選び食べるという当たり前のことを嬉しそうな表情で行っていた。

私はこの場面をみて、ボランティアってこういうことなんだと思った。彼らの日常生活に寄り添いながらちょっとした配慮をしてあげる、それだけのことでいいんだと思った。

私は今までボランティアを行う機会が多かった。その中で障がい者の方と接するとき、変に気を使ったり距離を置いて彼らのことを見ていた気がする。しかしテレビの中で健常者と障がい者が同等の意見で自分の素をさらけ出している場面をみて、本来あるべきボランティアの姿を見れた気がした。

このテレビではほかにも様々な障がいを抱える人たちにスポットを当て、障がい者理解につながるヒントがたくさんある。ぜひ視聴して、何かを感じ取ってもらいたい。

****コメント
障がいと正面から向き合い、本音で話し合う番組、まだ見たことのない学生に、障がいをネタにしている漫才コンビをどう思うかなど聞いてみた。

漫才を見た学生の中には、笑っていいのか最初は分からなかった、でも笑っていいんだと今は思うと話してくれた。障がい理解にも繋がるという意見。

逆に今の時代、そういった良い面だけではないかもしれないという意見。子どもの頃に障がいのある友達がいて「いじめ」にあっていた。ネタでいじめが増えたら。。

障がいがあるからといってあまり気にしていない、というのがゼミ生のほとんど、理解したいという気持ちをみんな持っていた。だれもがそういう気持ちで受け止められるようであれば、うまくいくのだろうが。