学生コラム

犬や猫のマイクロチップ装着の義務化

近年、ペットの災害による迷子や飼育放棄が問題視されている。また環境省によると、迷子や飼育放棄などで自治体に引き取られる犬や猫は2020年度には7万2000匹余りにも上り、対応が課題となっている。

この問題解決のために、令和4年6月1日から、ブリーダーやペットショップ等で販売される犬や猫にマイクロチップを装着することが義務付けられた。マイクロチップには15桁の数字が記録されている。犬や猫が飼い主と離れ離れになったときに、マイクロチップをリーダーで読み取ることで番号が分かり、その番号とデータベースに登録されている飼い主の情報と照合することで飼い主の元に戻すことが出来るという仕組みである。

しかしながら、このマイクロチップ装着義務化にはかわいそう、痛そうといった反対意見も見られる。だが実際には、マイクロチップは注射器を使って装着するため痛みはあまりないと言われている。また、マイクロチップを装着することで、ペットがはぐれてしまっても飼い主の元に戻せるため、飼い主もペットも安心して暮らすことが出来る。

また、迷子時に役立つだけでなく、飼育放棄される犬や猫を減らすことにも繋がると考えられる。マイクロチップによって飼い主の情報を照合出来るため、ペットを簡単に捨てるということが少なくなるだろう。マイクロチップ装着によって飼い主のペットに対する責任感を強めてくれることが見込める。

犬や猫のマイクロチップ装着の義務化は始まったばかりだが、ペットの迷子や飼育放棄の問題の改善が期待できる。よって、この義務化を多くの人が認知し、マイクロチップを装着していくべきである。そして、幸せに暮らせる犬や猫の数が増えることを願う。

参考 NHK政治マガジン、環境省自然環境局ホームページ
https://www.nhk.or.jp/politics/articles/feature/74212.html