学生コラム

大規模通信障害

2022年7月2日1時35分から、全国のKDDIの通信サービスを利用しているお客様に通信障害が発生した。

一連の通信障害はルーターの新旧入れ替えにより、音声トラフィックが15分間不通になり、音声通話用のVoLTE交換機や加入者データベースが混線し、加入者のDBとVoLTE交換機の間のデータ不一致などの事象が連鎖したことで広がった。

今回の事態は過去10年間の間に日本で起きた通信障害としては最大規模であった。

KDDIは5日、2日に発生した障害が解消したと発表し、4日の時点で音声通話・データ通信の利用が問題ないことを確認。その後、5日15時ごろに最終確認をし、障害発生から86時間後に復旧宣言がされた。この通信障害は発生から61時間25分で約3日にも及んだ。

障害はau、UQmobile、povoの携帯電話、au回線利用事業者で発生し、たくさんの利用者が被害を受けた。この障害による主な影響として、110番119番がつながりにくくなり、銀行の一部ATMが利用不可、気象観測データを一部集約できなくなった。また、宅配便などの物流や同社の法人向けサービスを利用する企業や官公庁の業務にも影響が広がった。

気象情報やATMに関してはたとえ利用が困難になってもほかの方法を使っても問題を解決することはできる。他にも物流や業務への支障も人の命にかかわるような事態には発展しないだろう。しかし、110番や119番がつながりにくいという状況は人の生死に関する重大な問題である。

私たちの生活の中でスマートフォンは必要不可欠なものである。だからこそこれからは特に携帯電話を持つとき、どの携帯会社で機器を購入し、どの通信会社のプランでスマートフォンを利用していくのか重要になってくるだろう。そんな時にこういった障害が起こったという印象がついてしまえば、携帯会社のなかでも劣勢な立場に立たされるだろう。

通信が生活インフラとなる中、これはKDDIだけではなくすべての携帯電話会社が再発防止、障害発生の防止につとめるべきだと思う。

参考文献
https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1422600.html
「NHK NEWSWEB」https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220705/k10013703381000.html